株式会社 スクラムソフトウェア

DXコラム

PDCAとOODA

PDCA(ピーディーシーエー)サイクルという言葉を聞いた事や、目にしたことはないでしょうか?これは、アメリカの統計学者であるW・エドワーズ・デミング氏が提唱した業務改善手法の1つで、サイクルを回し続けることで目標達成・生産性向上を目指すフレームワークです。

P・・・Plan(計画)
D・・・Do(実行)
C・・・Check(評価)
A・・・Action(改善)

PDCAサイクルは4つを順番にまわして、品質向上や目的達成、生産性向上を目指していくものです。

OODA(ウーダ)は近年注目されつつある、フレームワークです。
こちらは、アメリカ空軍のジョン・ボイドが考案したもので、正確な現状把握と、それに基づく瞬時の積み重ねによる実行力についてのプロセスです。

O・・・Observe(観察)
O・・・Orient(状況判断)
D・・・Decide(意思決定)
A・・・Act(実行)

OODAは「今、どう行動すれば良いか」を瞬時に決定するためのもので、スピード重視であり、評価や改善を行うプロセスがないので多少の失敗もありますが、
PDCAのように、順番にサイクルを回さなくても、必要な所へ戻って対処できます。

どちらのフレームワークが良いというのではなく、上手く使い分けしていく事が大切です。

PDCAサイクルは元々、製造業での生産・品質管理などに役立てるための考えでしたが、その後製造業以外の分野でも用いられるようになりました。実行を評価し、改善を行ったうえで計画するので、時間はかかりますが、中長期的な計画、改善に向いていると言えます。

OODAループは、素早く変化に対応できる力が求められている、予想不可能な昨今の世界情勢(経済情勢)のなかで、じっくり考察するというよりは、即座に対応しすばやい判断、行動を起こし、想定外の事態に対処する方法として必要となってきています。

ITの進化により、新しい技術や市場が生れる時代に、PDCAサイクルだけでなく、うまくOODAループも活用し、これからの時代を乗り切っていくのも1つの選択肢として取り入れてみてはいかがでしょうか。